セキュリティソフトだけで本当に大丈夫か?
パソコンの安全対策と聞くと、多くの人がまず思い浮かべるのが「セキュリティソフト」です。
「セキュリティソフトを入れているから大丈夫」と安心している方も少なくありません。
しかし近年のサイバー攻撃は、昔とは比べものにならないほど巧妙化しています。
結論から言えば、セキュリティソフト“だけ”では守りきれない時代です。
この記事では、専門用語を使わず、「家の防犯」にたとえてわかりやすく、サイバー攻撃の本質と本当に必要な対策を解説します。
🏠家の防犯で考えると、見えてくる本当のリスク
「セキュリティ対策がなぜ必要なのか?」を説明するとき、最もわかりやすい例えが「家の防犯」です。
あなたの会社やパソコンを「家」にたとえてみましょう。
セキュリティ対策 | 家にたとえると… | 役割・弱点 |
🔐ルーター | 家の玄関のカギ | ドアは守れるが、窓や裏口は無防備 |
🛎️ セキュリティソフト | 玄関の防犯ブザー | 泥棒が来たら鳴るだけで止められない |
💾 NAS・外付けHDD | 家の中の金庫 | 泥棒が入ったらごっそり持っていかれる |
🧠 EDR | 家の中の防犯カメラ・自動通報装置 | 不審者が家の中を歩き回るとすぐ検知・通報 |
☁️ クラウドバックアップ | 別の場所にある金庫 | 家が燃えても盗まれても大切なものが残る |
🛡️ UTM(統合脅威管理) | 家の塀と門番 | 玄関以外の裏口・塀越えも見張って防ぐ |
🔑 MFA(多要素認証) | 玄関の二重ロック | カギを盗まれても入られない |
この表を見ると、セキュリティソフトの役割が一気に分かりやすくなります。
それは防犯ブザーのようなもので、鳴ることはあっても、侵入自体を止められるわけではないのです。
🧯セキュリティソフトだけでは守りきれない理由
1. 泥棒は玄関(=表の入口)からだけ来ない
多くの人は、「ウイルス=怪しいファイルを開いたときだけ感染する」と思いがちですが、攻撃者は今や次のような経路から入ってきます。
- 本物そっくりの「請求書メール」から侵入
- 社員のパソコンを経由して社内ネットワークへ横展開
- NASやバックアップデータまで暗号化して人質に取る
つまり、「防犯ブザーが反応しない裏口」から入ってくる攻撃が主流なのです。
2. 鳴っても「止められない」ことが多い
仮に防犯ブザー(=セキュリティソフト)が反応しても、以下のような問題が起こります。
- 侵入後に社内で動き回る攻撃は検知できない
- 管理者権限を奪われると制御が効かなくなる
- データ暗号化や外部送信は止められないこともある
ブザーは「危険を知らせる」ことはできても、「泥棒を止める」ことはできません。
🛡️「防犯チーム」としての多層防御が必要
現代のサイバー攻撃は、「1つの対策」では防ぎきれません。
家の防犯と同じで、複数の守りを組み合わせて初めて安全な状態がつくれます。
対策 | 家にたとえると | 役割 |
🏰 UTM | 塀・門番 | 家の周囲を監視し、怪しい人物を寄せつけない |
🧠 EDR | 防犯カメラ・自動通報 | 家の中での不審な動きを検知し、自動で対応 |
☁️ クラウドバックアップ | 別の場所の金庫 | 最悪の事態でも大切なものを守る |
🔐 MFA | 二重ロック | カギが盗まれても開かない仕組み |
これらを「チーム」として動かすことで、「入らせない・気づく・止める・復旧する」が可能になります。
📊防御力の違いを数字で見ると一目瞭然
対策内容 | 防御力 | 攻撃を防げる確率(目安) |
セキュリティソフトだけ | ★★☆☆☆ | 約30〜40% |
セキュリティソフト+UTM | ★★★☆☆ | 約60〜70% |
多層防御(UTM+EDR+クラウド) | ★★★★★ | 約95%以上 |
防犯ブザー(セキュリティソフト)だけでは、約3割程度しか防げません。
しかし、多層防御を組み合わせると「侵入されても被害が出ない」レベルにまで引き上げられるのです。
✅「防犯ブザーは必要。でも、それだけでは守れない」
- セキュリティソフトは大切な“第一歩”ですが、それだけでは攻撃を防ぎきれません
- 現代の攻撃は、裏口・窓・屋根から侵入するのが当たり前
- 家を守るのと同じように、「塀・門番・防犯カメラ・金庫の分散」を組み合わせることが必要です
🏰Check Point UTMを軸にした「本気の防御構成」
ここまで見てきたように、サイバー攻撃から会社を守るには「防犯ブザー(セキュリティソフト)」だけでなく、複数の仕組みを組み合わせたチーム防御が欠かせません。
その中心となるのが、「Check Point UTM(統合脅威管理)」です。
Check Point UTMとは?
UTMとは「統合脅威管理(Unified Threat Management)」の略で、
1台で ファイアウォール・不正アクセス防止・マルウェア検知・URLフィルタリング・外部通信監視 など複数のセキュリティ機能を統合的に担うセキュリティの司令塔です。
Check Point社のUTMは世界でもトップクラスの検知力・防御力を誇り、
次のような役割を果たします。
-
- 🏰 塀と門番の役割:怪しい通信や侵入を玄関前でブロック
- 🔍 外部との通信監視:正規通信を装った攻撃も検出
- 📊 ログ・脅威情報の可視化:社内の安全状態を“見える化”
Check Pointを軸にした「多層防御モデル」
レイヤー | 対策 | 家の防犯にたとえると | 主な役割 |
🏰 入口防御 | Check Point UTM | 塀・門番 | 不正アクセス・侵入を外でブロック |
🧠 内部防御 | EDR | 防犯カメラ・自動通報 | 侵入後の不審な動きを検知・隔離 |
🛎️ 端末防御 | セキュリティソフト | 防犯ブザー | 既知のウイルス・不審なファイルを検出 |
☁️ 復旧対策 | クラウドバックアップ | 別の場所の金庫 | 万が一の暗号化・破壊からデータを守る |
🔑 認証強化 | MFA(二要素認証) | 二重ロック | ID/パスワード流出でも突破を防ぐ |
このように、「UTM(門番)」を中心に「防犯カメラ(EDR)」「防犯ブザー(セキュリティソフト)」「金庫(バックアップ)」が連携することで、
入らせない・気づく・止める・復旧するがワンセットで実現します。
セキュリティ対策は「入口の防御」から始めよう

✅セキュリティ対策は「一人では守れない」時代へ
サイバー攻撃は日々進化し、「セキュリティソフトを入れておけば安心」という時代はもう終わりました。
これからは、Check Point UTMを中心にしたチーム防御こそが、会社を止めない唯一の答えです。
防犯ブザーは必要。でも、塀・門番・防犯カメラ・金庫の分散まで考えて初めて「安心な家」になる。
それと同じように、「UTMを軸にした多層防御」で、会社の未来を守りましょう。
🔐 さらに一歩先へ:ゼロトラストという考え方
ここまでご紹介したように、UTM・EDR・クラウドバックアップ・セキュリティソフトなどを組み合わせれば、外部からの攻撃や内部での不審な動きを高い精度で防ぐことができます。
しかし、サイバー攻撃が年々高度化する今、世界中の企業が次に取り入れ始めているのが「ゼロトラスト」という考え方です。
ゼロトラストとは、直訳すると「一切信頼しない」という意味。
これまでのように「社内ネットワークは安全」「一度ログインすれば安心」と考えるのではなく、社内・社外・端末・ユーザーのすべてを“毎回検証してから通すという姿勢です。
中小企業では「ゼロトラスト」と聞くと大掛かりな仕組みに思われがちですが、実際は次のような小さなステップから始められます。
- 🔑 MFA(二要素認証) … パスワードだけでなくワンタイムコードで認証
- 🧠 EDR … 社内ネットワーク内でも常時挙動を検証
- ☁️ クラウドバックアップ … ネットワークから切り離した安全な保管場所
- 🏰 UTM … 外部との通信を逐一チェック・遮断
これらを組み合わせること自体が、まさに「ゼロトラスト的な防御」です。
つまり、信頼せず・常に確認するという考え方を持つことが、攻撃されても止まらない会社をつくる第一歩になります。
ポイント
ゼロトラストは特別なシステム名ではなく、「守り方の考え方」です。
UTMやEDR、MFAといった技術を組み合わせていけば、中小企業でも自然とゼロトラストな環境に近づいていけるのです。
そして何より重要なのは、最初の一歩を踏み出すことです。
すべてを一度に揃える必要はありません。まずは UTM(統合脅威管理)などの基本的な防御の導入から始める ことで、貴社のネットワークは確実に強く、そして安全な方向へ進み始めます。
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