アップデートを完全拒否した田中さんの末路
【前回のあらすじ】
結果、混乱し、孤立し、最後はブルースクリーンの果てにネットの神へ祈りを捧げた。

前回記事はこちら▶「LANにもインターネットにもつながないPCはどうなるのか?」
今度は真逆の道を歩みはじめる
(パロディ版)
LANにもインターネットにもつながないという無謀な挑戦を終えた田中さんは、静かに反省していた。
しかし・・・そんな田中さんが、今度は真逆の道を歩みはじめる。
「アップデートなんて時間のムダだ!」と、
すべての更新を拒否したのだ。しかし、その選択が新たな悲劇を呼ぶとは、まだ誰も知らなかった。
アップデートに振り回されず生きる
「やたらとアップデートするもんじゃない!
今日から俺は、アップデートに振り回されず生きるッ!!」
と新たな決意を胸に、すべてのアップデートを手動に切り替え、拒否することにした。
周囲の誰も止められなかった。
① 混乱期 — 「更新?そんなものいらん!」
朝、Windows Updateが再起動を始めようとした瞬間、田中さんは勝ち誇ったようにクリックした。
「無効」…「無効」…「無効」!
アップデートを封じた彼は、世界を制したかのような笑みを浮かべた。
解説
しかし、アップデートは単なる“新機能追加”ではなく、セキュリティホール(脆弱性)を修正するための重要な保守作業でもあります。

これを止めるということは、古い鍵穴のままオフィスのドアを開けっ放しにしているようなもの。外見は普通でも、時間が経つほど“内部から腐っていく”リスクを抱えることになります。
② 劣化期 — 「あれ…開かない…?」
数週間後、Microsoft Edgeが最新サイトを開けず白目をむき、
Officeが「このファイル形式はサポートされていません」と冷たく告げた。
画面には「互換性エラー」の赤い文字が並びはじめる。
解説
アップデートを止めると、やがて対応しないファイル形式や通信プロトコルが増え、他のPCやクラウドと連携できなくなるのです。

特にブラウザは仕様変更が頻繁で、SSLやJavaScriptの対応が古いままだと、安全なサイトにすら「このページを表示できません」と拒否されるケースもあります。つまり、更新を止めた瞬間から、PCは「時代遅れ」へのカウントダウンを始めるのです。
③ 感染期 — 「……お友達、できた……」
セキュリティソフトは定義ファイルが古く、防御力「紙」になっていた。
ある日、USBメモリを差した瞬間、Emotetが侵入。
田中さんPCはそれを「お友達」として迎え入れてしまった。
解説
セキュリティソフトも「新しい脅威」に対応するため、毎日のように定義ファイルを更新しています。
しかしアップデートを止めてしまうと、数週間で未知のウイルスを無害と誤認して通してしまう様になります。

しかも感染した場合でも、通知や修復ができず「沈黙感染」状態に。結果として、自分だけでなく社内LAN全体に被害を広げてしまう危険があります。まさに、「善意で無防備な感染源」になってしまうわけです。
④ 隔離期 — 「古代機と呼ばれて」
クラウド同期も失敗、Microsoft Teamsも「バージョンが古い」と接続拒否。
ついに社内ネットワークから隔離され、「古代機」と呼ばれ始める。
田中さんは静かにデスクの片隅でつぶやいた。
「…更新…少しだけでも…」
解説
やがて会社のネットワーク上で「セキュリティ基準を満たしていない端末」として自動的に隔離されます。
この「隔離」はウイルス感染を防ぐための仕組みですが、本人にとっては実質「社会的引退」。

メールもクラウドも同期されず、共有フォルダにも入れなくなります。
仕事を続けるには、最新状態を保つ=会社の一員として認められることが必須なのです。
結論:アップデートもLANも「適切に」使うことが大切
定期的なメンテナンスと、安定したネットワーク環境、この2つのバランスこそ、快適で安全なオフィスの基本です。

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